心理療法と芸術を組み合わせたものを「アートセラピー」といいます。芸術による製作で、心の表現・解放をおこなうのです。アートセラピーには様々な種類のものがあります。
新しく斬新な心理療法であるアートセラピーの中で、大人でも小さな子供でも、すぐに取り組むことができる「絵画療法」が特に注目されています。
絵画療法とは心のデトックスである
絵画療法のやり方は、とても簡単です。テーマを決めて絵を描いたり、真っ白な紙に自由に絵を描いたり。思い描いたもの、あなたが好きな色、ただの線でも構わないのです。
そうして描かれた絵には、描いた方の心・感情が表現されています。それらをセラピストたちはしっかりと観察し、どのような状況なのか推察することができます。
描いた本人は、ただ描いただけで心のすっきり感、解放感を得ることができます。 心に溜まったものをデトックスすることができるのです。
3色パステルアートで得られるもの
絵画療法のひとつに“3色パステルアート”というものがあります。保育園や幼稚園などでは子供の感性を育てるプログラム、介護施設などでは認知症予防として取り組まれています。
「赤」と「青」と「黄」など、決められた3色のパステルを使い、一枚の紙に自由に絵を描いていくものです。テーマを決めて描くこともできます。
3色パステルアートの特徴は、五感と脳で描き出すアートであり、感性と右脳の刺激をし、活性化することです。もちろん筆圧や色づくりにより、心の状態を知ることもできます。
3色という少ない数でありながら、その3色が混じりあい複雑で美しい色合いが表現されます。
アートによる心の確認と浄化
芸術は鑑賞するだけではなく、経験がなくても取り組んで自分自身で創り出すことができる素晴らしいものです。
そしてアートは人の心を確認することができるだけではなく、心の浄化をおこなうことができます。人によっては何よりもの「薬」となることもあります。
絵画療法は多くの人の心を救う、新しい芸術といえるでしょう。